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【焼き肉店厨房漏水対策で塗り床工事を実施しました。】
もともと飲食店向けに作られていない部屋を改装して焼肉屋の店舗を造り、厨房を造ったそうです。
コンクリート床の下には、通常アスファルト防水やシート防水が施工されなければなりません。そのうえで押さえのコンクリートが打設され、さらにコンクリートの腐食や、ホコリの発生を抑える目的で塗り床材が施工されます。
今回は、防水がされていない店舗で階下に漏水が発生して処理をすることになりました。私は、コンクリートを斫り取って防水を施工し、コンクリート打設後、塗り床を主張しましたが、上階が居住者のいるマンションになっており、階下が店舗なので、日中夜間とも騒音が出せません。そこで、完全解決できない恐れはありますが、塗り床材の防水性を活用して簡易防水をすることになりました。
ただし、保証はつけられないとの条件です。速硬化性のMMA樹脂(低臭タイプ)にガラスマットを使用して配管の根元や壁際を立ち上げてコンクリート床と壁の隅からの水の浸入を阻止を狙います。
施工内容 | 塗り床(簡易防水)速硬化低臭MMA |
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建築形態 | マンション内の店舗 |
施工地域 | 神奈川県横浜市鶴見区 |
工期 | 1日 |
施主 | 焼き肉店 |
お問合せの種類 | 紹介 |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | この手の問題は、よく依頼が来ます。厨房床の防水がなかったり、老朽化していたり、または、当時の業者が適当に施工した場合、床ではなく、コンクリートの中に埋設された排水管が破断していたりなど様々なケースがあり、本当は専門家に調査してもらい原因を特定するのが一番早い解決策です。なかなか、改善されずに遠回りすることもしばしば見てきました。 |
担当者写真 |
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施工前の診断
この部分には洗浄機が設置されていました。ここからどうも漏水しているらしいことが伝えられました。でも油が汚泥状になっていてすごい状態になっています。下地処理できれいにしてからになります。 |
ここは配管が外してないのでクロスが貼りづらいです。どうしてはずしてくれないのだろう?ここからは水漏れしていないと思われるそうです。でもついでなので外すべきですね。 |
厨房機器を外すとこんな感じになります。どこの現場もこのくらい汚いです。 |
施工手順
手順①. 下地処理、清掃
手順②. 立上りも汚れを取ります
【光コーティングの解説】サンダーがけで汚れを取っているところです。
手順③. クラックUカット
【光コーティングの解説】クラック(ひび割れ)に沿って樹脂を充填し、将来口が開くのを防止しますが、そのままでは樹脂が十分入らないので、ダイヤカッターで口を広げてやり十分な量を充填します。仕上がると隠れて見えませんが処理しないで施工した場合再び亀裂が生じ、結果上塗りも破断することになります。
手順④. プライマー
【光コーティングの解説】ダイヤ研磨したコンクリート床にまずは、プライマーを塗布します。低臭気で硬化も1時間くらいで硬化します。
手順⑤. コーナーに樹脂でRをつくります。
【光コーティングの解説】コンクリート床とステンレス壁との際から水が廻らないように、またクロスがスムースに貼れるように樹脂でRを成形します。
手順⑥. クロス貼り付け
【光コーティングの解説】ガラスクロスを床と壁の切り付けを中心に貼り付けていきます。クロスを張ることで一定の厚みの確保とひび割れの低減を狙います。
手順⑦. 樹脂含浸をし、上塗り施工
【光コーティングの解説】クロスに樹脂を含浸した後、上塗りを施工
手順⑧. 床のガラスクロス張り
【光コーティングの解説】床全面にガラスクロスを敷いていきます。
手順⑨. 塗り床仕上げ
【光コーティングの解説】低臭性MMA塗り床を仕上げました。滑り止め仕様です。
【光コーティングの解説】コンクリートにわずかに残る塗膜やこびりついた油脂、汚泥を取り除きダイヤ研磨をかけてコンクリート素地を露わにします。