【千葉県流山市の化粧品会社工場塗床改修工事】
きっかけ、約3年前に弊社WEBサイトより塗床改修工事の現調及びお見積りのご依頼を頂き、コンタクトがありました。その後年月を経て施工のご依頼となりました。
1.お客様のお困り事は?
化粧品会社様の工場2Fの検品室の床には、薄膜の防塵塗装が施工されていました。コンクリートにかなり大きめのクラック(ひび割れ)が発生しており、その周りの防塵塗装は剥離していて粉塵が出る状態でした。製品を納めさせていただいている大手化粧品会社様が視察にお見えになるので、早く改善したいというのが主たるご要望の内容でした。
2.現地調査にて
工場2Fの検品室に入り中ほどまで進むと歩いただけで床がかなり振動しているのが感じられました。構造上デッキプレートの上にコンクリーとを打設してあるため、ある程度仕方がないと言えますが、これが原因で下地コンクリートにクラックが発生し防塵塗装の塗膜が割れ、台車の通行でクラックが大きく広がったと推測されました。クラックはコンクリートにつきものですので、それが悪いわけではありませんが、クラックから発塵するのは避けたいものです。
3.改善の提案
先ずは、今出てしまっている幅広のクラックは、ダイヤモンドカッターでUの字にカットしてエポキシ樹脂を注入します。エポキシ樹脂はクラックの両端を繋ぎとめる接着剤で、今後のクラックの成長を防止する効果があります。そのうえで、現在の防塵塗装を全て既設塗膜剥がし撤去し、今度は薄膜の防塵塗装ではなく、厚膜のエポキシ樹脂塗床ペースト工法 t=2mmで施工します。エポキシ樹脂塗床の2mmはフォークリフトの走行にも耐える強度を持っています。
4.塗床施工のあるべき姿
光コーティングでは、塗床施工の本来あるべき姿を追求しています。様々な分野、様々困難な条件を乗り越えできるだけ長持ちする塗床を施工するにはどうしたらよいのか。もちろん、お使いになられるのはお客様なのでこちらの価値観とお客様の価値観にずれが生じることもあります。そんな時でも、メリット・デメリットを全てお話しし、わかった上で購入して頂くということを心がけています。取扱い上の注意点などもお知らせしています。できるだけメンテナンスフリーの時間を延長したいからです。機械的強度の強い塗床材も扱い方によっては早く損傷してしまうこともあります。お客様にとっての塗床は施工するのが目的ではなく、施工後どれだけメリットを享受出来るかです。塗床専門業者として、塗床工事が目的化しないよういつも自戒しています。
施工内容 | 化粧品会社工場塗床工事 |
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建築形態 | 工場 |
施工地域 | 千葉県流山市 |
工期 | 2日間+硬化養生1日 |
施主 | 化粧品会社様 |
お問合せの種類 | 弊社WEBサイトより |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | お見積りしてから3年後に塗床工事のご発注を頂きました。うれしい限りです。3年前より床コンクリートの劣化が進んでいましたが、ちょっとうれしかったので同じ価格で施工させて頂きました。 |
担当者写真 |
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施工前の診断
コンクリート床に大きなクラックが発生し、防塵塗装がパックリ割れている。 |
クラック周囲もコンクリートの割れや剥離が広がっている。 |
施工手順
手順①. 養生
手順②. 防塵塗装の除去
【光コーティングの解説】床用研削機(集塵機付き)を使用して現在の塗膜を除去します
手順③. クラックUカット
【光コーティングの解説】ダイヤモンドカッターでクラックに沿って切り込みを入れます
手順④. プライマー
【光コーティングの解説】プライマー塗布
手順⑤. クラックにエポキシ樹脂充填
【光コーティングの解説】クラックに沿ってダイヤモンドカッターで切り込みを入れた部分にエポキシ樹脂を充填しクラックが広がらないように補強します。この工程は上塗り後は補強を実施したかどうかは分からなくなりますが、この工程は必須です。クラックの補強なしで塗床の施工はあり得ません。ところがそのまま施工した方が安上がりなので・・・・。そんな業者も存在します。
手順⑥. 中塗り塗布
【光コーティングの解説】厚さを確保し、強度を高める工程です。均一な厚さで塗布します。
手順⑦. 中塗り完了
【光コーティングの解説】中塗りが完了しました。上塗りは翌日になります。
手順⑧. 上塗り
【光コーティングの解説】上塗りを金ゴテで施工中
手順⑨. 完成
【光コーティングの解説】きれいな水色に仕上がりました。
【光コーティングの解説】機械や開口部にビニールシートでホコリ止め養生をします