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【神奈川県横浜市で防食工事】
横浜市内の工場にて、防液堤に防食工事をさせて頂きました。
1.防液堤とは?
防液堤とはコンクリートで造られた構造物で、床と立上りからなる機械装置を囲むものです。
機械装置やタンクから酸やアルカリなどの薬液がもし万が一漏えいしたときに他に漏れ出さないようにする目的で設置されます。
2.防液堤に防食を施すのはなぜ?
コンクリートは弱アルカリ性の構造体で、耐酸性はありません。従って、薬液の漏えいがあった時には表面から浸食されてボロボロになります。
虫歯と同じような感といえるでしょうか。ボロボロになったコンクリートを貫通して土中に浸透したりすることを一定の時間避けることが出来れば、薬液を除去したり洗浄したりする時間が稼げます。
コンクリートに耐酸・耐アルカリの防食材をコーティングすることで酸・アルカリなどからの浸食を防ぐことができるからです。
3.使用した材料
株式会社ABC商会製のケミクリートSV 1PLYライニング工法です。この材料は、ビニルエステル樹脂からなる材料で、エポキシ樹脂のコーティングよりも高濃度の耐酸性が求められる場所に使用します。
ライニング工法とは、耐酸性のあるケミクリートSVでガラスマットを貼り付ける工法で、コンクリートにクラックが発生した際にクラックが塗膜に貫通し塗膜が避けるのを防止するために用いる工法です。
これにより、単なるコーティングよりも防食の効果が向上します。
4.施工難易度
ケミクリートSVの施工は、その扱いを熟知した職人が行うよう、メーカーから指導されています。
それは、引火性の液体であるということと、硬化剤を混ぜてからの反応が速い、気温に応じた硬化剤、添加剤の添加など現場で適応しなければいけないという難しさがあります。
また、ガラスマットの貼り付けなどもマットに空気が残らないように施工するのも難しくなれた職人が行うようにしています。
施工内容 | 防液堤に防食(ケミクリートSV)を施工 |
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建築形態 | コンクリート製の防液堤 |
施工地域 | 神奈川県横浜市 |
工期 | 4日間 |
施主 | 工場 |
お問合せの種類 | 紹介 |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | 薬液の種類や濃度、使用頻度などにより、どの材料のどの工法といったようにして、スペックを決定します。薬液条件が企業秘密で明かされないような場合は、資料をお客様に提供させて頂き、お選びいただくことで対応は可能です。 |
担当者写真 |
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施工手順
手順①. コンクリート研磨
手順②. 研磨完了
【光コーティングの解説】表面に健全なコンクリートが露出しました
手順③. プライマー
【光コーティングの解説】ウレタン系のプライマーを塗布します
手順④. ガラスマットの貼り付け
【光コーティングの解説】ガラスマットをライニングしています。ガラスマットを入れることで一定の膜厚を確保することが出来ます。また、ガラスマットは横方向の引き裂き強度を向上させることが出来ます。コンクリートに鉄筋を入れるのと同じ原理です。
手順⑤. ガラスマットに樹脂含浸、目止め
【光コーティングの解説】ガラスマットに十分な樹脂を浸みこませ、硬化させた後樹脂で面を整えます
手順⑥. 上塗り
【光コーティングの解説】ケミクリートSVを上塗りします
手順⑦. 完成
【光コーティングの解説】樹脂が硬化したことを確認して工事が完了しました
【光コーティングの解説】コンクリートを研磨して、表面の脆弱部分を取り除いています