【埼玉県戸田市美女木の工場にエポキシ樹脂塗床施工】
英国から日本に進出された「POWER POINT INTERNATIONAL」様の床塗装のご依頼を頂きました。
1.塗床材の選択
塗床材の種類は、代表的なものにエポキシ樹脂・硬質ウレタン樹脂・アクリル樹脂などがあります。
工場で使用される場合、最も衝撃に強いのは水性硬質ウレタンですが、価格も高く、美しさの面ではエポキシ樹脂に軍配が上がります。
エポキシ樹脂系塗床材は、機械的強度、施工のしやすさ、美しい仕上がりなどにより、最も実績がある塗床材です。今回はエポキシ樹脂を選択しました。
2.お客様の使い勝手が大事
現場調査を必ず行い、現地でお客様の使い勝手についてお聴きし、かなり突っ込んでお話しさせて頂くようにしています。
それは、お客様にとって最も良い物を施工したいと思うからです。
お客様が塗床材の上で作業する条件、フォークリフトの走行、溶接用のアルゴンガスボンベの搬入・搬出、溶接火花、溶剤の使用、重い物を落とすなど、想定される要素を列挙し、対策を考えます。
機械的強度に優れた塗床材も誤った使用方法では劣化を早めてしまいます。
塗床に強い衝撃を与えたり、溶接火花で焦がしたり、薬品で変色したり。
お客様と火花養生や重量物を扱う際の方法について話し合ったり、場合によってはシートを敷いていただくなどの対応も取って頂く様お願いしたりもしています。
3.塗床材に期待される機能
塗床材の機能として、コンクリートからの発塵を止める、摩耗や衝撃に強い(コンクリートより)、好きなカラーリングができて職場が和む、油がコンクリートに浸み込むのを防止できる。
耐酸性や耐アルカリ性などの防食性能がある。清掃が容易などの機能があり、お客様が適切に塗床材を使用していただければ長い間美しさを保つことも可能です。
施工内容 | 工場内の塗床(エポキシ樹脂床塗装) |
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建築形態 | 工場 |
施工地域 | 埼玉県戸田市 |
工期 | 4日間 |
施主 | 工場オーナー様 |
お問合せの種類 | 弊社WEBサイトより |
担当者 | 永井健司 |
担当者からのコメント | 工事が終わり、工場が稼働し始めたころお伺いしましたが、塗床を大事に扱って仕事をされていたので、安心しました。 |
担当者写真 |
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施工前の診断
工場床には薄膜と厚膜のエポキシ樹脂塗床が塗られていました。 |
クラックが発生しています。前の工場借主がクラックを補修しないまま使用していたために、クラックの左右のコンクリートが欠けてえぐれています。 |
防塵塗装の剥離。防塵塗装が派手に剥離しています。防塵塗装は剥離よりも、すり減ってなくなることが多いので、研磨せずに塗装したのかと思ってしまいます。 |
溶接室にあった床の段差。10mm位ありました。社長様に段差でつまづかない様なだらかなスロープを造るようご要望を頂きました。 |
施工手順
手順①. 下地処理
手順②. 下地処理 カッター入れ
【光コーティングの解説】あちこちに、コンクリートを打ち継いだ部分が見られました。この位置は、コールドジョイントと言って、コンクリートどうしが一枚岩になっていませんので、塗床にクラックが発生する可能性がある場所です。カッターで切り込んでエポキシ樹脂を流すことで補強をします。仕上がればわからなくなる場所ですが、ココをきちんと施工することが大事です。使わなくなった金属製のレールも埋めました。
手順③. プライマー塗布
【光コーティングの解説】コンクリートと塗床材の密着を取り持つ、プライマーを塗布しています。プライマーはコンクリートに浸み込んで根を張るようにして硬化します。
手順④. 段差の修正
【光コーティングの解説】コンクリートの打ち継ぎ部に大きな段差がありました。エポキシ樹脂モルタルで修正しているところです。
手順⑤. クラック補修
【光コーティングの解説】クラックにエポキシ樹脂を充填して補強しているところ。補強と同時に段差を修正しています。
手順⑥. 中塗り
【光コーティングの解説】エポキシ樹脂に硅砂を加えたものを金鏝で塗布した直後です。
手順⑦. パテ処理
【光コーティングの解説】わずかに残る段差や窪みをエポキシ樹脂パテで平滑化します。沢山パテをしました。
手順⑧. 中塗り2
【光コーティングの解説】本来は中塗りは1回ですが、今回は下地が凸凹だったので、あえて1回余分に塗りました。
手順⑨. 上塗り
【光コーティングの解説】上塗りを塗っているところです。
手順⑩. 完成
【光コーティングの解説】完成しました。
【光コーティングの解説】床のエポキシ樹脂塗床を研削機で剥がしとっているところです。古くなった塗床材を完全に取り去ることで、直にコンクリートに施工することができます。後々の剥離の心配が激減します。