【塗床を施工する場合の下地の種類について考えてみる】
塗床材を改修工事で施工する場合には、いろいろな種類の下地が想定されます。下に代表的なものを写真でご紹介します。
塗床材の施工をご希望される方におかれましては、タイルの上に施工できるのかな?厨房で油のしみたコンクリートはどうなのかな?等迷うのではないかと思います。
大概の場合は良い解決方法があります。
1.タイル下地
飲食店の厨房やお弁当屋さんの工場床に使用されていることが多い。タイルが割れ始めると周囲に欠けが広がって水が溜まるようになる。
水が溜まると雑菌が繁殖するが、溜まった水が容易に排水されないのが困るところ。
タイルを全撤去して塗床施工が望ましいが、工期が足りない場合が多い。耐久性は劣るが、タイルの上に施工することもある。
2.防塵塗装下地
いわゆるホコリ止め程度の薄い塗床材で、「防塵塗装」とよばれているもの。
発塵を防ぐとともにある程度のオイルの浸み込みなども防ぐことができる。
カラータイプもあり、作業環境が改善される。塗床を施工する場合は、同じ防塵塗装を塗る場合を除き、全撤去してから施工するのが望ましい。
重いドラム缶をこじることで防塵塗装が剥離している。
3.伸縮目地の欠けた下地
伸縮目地(誘発目地)周辺はコンクリートの動きが集中するところでもあります。
従って長い間に繰り返し伸縮を繰り返すことによって、割れが生じ、放置するとフォークの走行などにより欠けがどんどん拡がっていきます。
塗床を施工する予算が取れない場合は、欠けや割れだけでも補修することはとても有意義なことです。
3.補修材と一緒に塗床が取れている下地
塗床材を施工する前に左官補修してある下地。左官補修の際使用された薄塗材と言われる補修材に十分な強度がないためにコンクリートと補修材が剥離し、上に施工した塗床材も剥離するケース。補修材は全撤去で施工しないと再度剥離事故が起きます。
4.まとめ
上の例が示すように改修工事で塗床を施工する場合、いろいろな種類の下地があります。それぞれに適した下地処理(塗床が下地によく密着し、機能を発揮できるように、施工前に行う前工程の工事のこと)を行うことが必要です。中には施工できない材質もありますので、よく確認してから工事するのが肝心です。