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【東京都葛飾区の軽作業工場の床塗装(塗床)】
工場の床塗装(塗床)が竣工から1年を待たずして、剥離したために相談が来ました。作業は軽度のものでしたが、車椅子の方が作業されていたので、車輪でグリグリと床を摩擦するために、もともと密着不良だった床塗装が剥離しました。
1.床塗装(塗床)塗膜の密着不良の原因
現調したところ、部屋全体にセルフレベリング材が施工されていました。仕上げに長尺塩ビシートを予定していた現場でしたが、工場の作業床という事で、床塗装(塗床)に変更になったとのことが判明しました。
セルフレベリングは内装仕上げ材の下地調整によく使用されます。しかしながら、ごく一部の材料を除いて床塗装(塗床)の下地としては不適です。なぜなら、表面強度がコンクリートよりもずっと低い為に絶対と言い切れるくらい剥離します。
2.施工前に相談があれば・・・・。
セルフレベリング材を施工してしまった後では、材料を全撤去するしかありませんが、施工前であれば、塗床施工が可能なセルフレベリング材をご紹介することもできました。但し出来れば、コンクリート一発押さえの上に施工するのがベストです。
3.今回の解決方法
セルフレベリング材を床専用研削機で削り取り、厚膜型エポキシ樹脂で施工しました。厚膜型エポキシ樹脂塗床は物理的特性が安定しており、仕上がりもキレイに施工可能です。
これで、車椅子作業をされてもすぐに剥離することはなくなります。
施工内容 | 床塗装(塗床)改修工事 |
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建築形態 | 軽作業の工場 |
施工地域 | 東京都葛飾区 |
工期 | 3日間 |
施主 | 工場 |
お問合せの種類 | ご紹介 |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | 工務店や建設会社でも、床塗装(塗床と呼ばれる)は、あまり知られていません。そこで、塗装屋さんに頼んで施工してもらうことが多いのですが、工場や倉庫などで、頻繁に作業すると剥離するケースが多いです。外壁や屋根と違い、人や車、フォークや台車が走り荷重・衝撃・摩擦などの強い力が加わるためにコンクリートと塗床の層間で剥離します。 |
担当者写真 |
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施工手順
手順①. 下地処理
手順②. プライマー塗布
【光コーティングの解説】いわゆる下塗り。塗床材とコンクリートが強力に密着するのを媒介します。
手順③. 中塗り
【光コーティングの解説】エポキシ樹脂に硅砂を加えて中塗り材を造り塗布します。
手順④. 上塗り
【光コーティングの解説】最終工程の上塗りを完了したところ。
【光コーティングの解説】セルフレベリング材の機械研削撤去