【埼玉県狭山市の飲食店(そば屋)の厨房タイルを耐熱塗床に改修しました。】
1.そば屋厨房の現場調査にて
既設の厨房床はタイルが施工してありました。長い年月を経てタイルの剥離や破損が発生しています。
タイルの剥離部分には、水が溜まり、泥のようなものが溜まっていました。
どんなに清掃しても、床に落ちた汚れがタイル目地を通って剥離部分に溜まります。
不衛生にしない努力も大変そうです。
2.そば屋の厨房に必要な床材の機能とは
厨房床の仕上げ材として、昔からタイルが使用されてきました。タイルはある程度丈夫で剥離しても貼替えが可能で便利と考えられてきました。
しかしながら、最近は目地があるために、台車がガタガタ揺れて食材がこぼれたり、目地のセメントが痩せてごみが溜まりやすくなり、掃除が大変になるなど不便なことが多いと考えられるようになってきました。
そこで、塗床材や長尺塩ビシートが施工されるようになってきました。長尺塩ビシートは乾式厨房(水を使わない軽食などの厨房、排水溝がない厨房)に便利でクッション性があって足が疲れにくいなどのメリットがあります。
しかしながら、実際には水を流して洗ったり、お湯を頻繁にこぼす、だしを取ったばかりの熱い寸胴を床に置くなどすることがあります。
長尺塩ビシートは熱に弱く、柔らかくなります。何回も伸びたり縮んだりするうちに継ぎ目が切れて口が開きます。水を使わない厨房でも実際は使わないわけにはいかない現状も見られます。
3.塗床での施工がおすすめ
タイル床の目地が敬遠され、長尺塩ビシートの継ぎ目が切れるという一方で、目地がなく、シームレス(継ぎ目がないということ。)な塗床材はとても使い勝手が良いものです。
長所をあげると
- タイルや長尺塩ビシートよりコンクリートへの密着が強い
- タイルでいう目地、シートの継ぎ目がない
- 防滑性がある。滑らない。
- 耐熱性がある。熱水で剥がれない。
- 耐水性がある。水で剥がれない。
- 耐久性に優れる。長く持つ。
- 耐衝撃性に優れる。物を落としても穴が開きにくい。
そば屋の厨房の床材は耐水性・耐熱性・耐衝撃性・滑らないこと等々いろいろな条件が付きます。このような要素すべてに対応するものが望ましいといえます。
この条件を満たさない塗床材は早期に剥離や浮き、破断が生じることとなります。
4.どこに頼めばよいのか
厨房屋さんに訪ねて専門業者を入れてもらう方法と、WEBページから探す手法があります。WEBページの場合は塗床専門業者でないのに専門をうたっている業者もあるようなので、電話してみてください。なんでも即答できるところに依頼するとうまくいくと思います。
タイルの上にタフクリートMH(塗床材)を施工した例の動画を用意しました。
施工内容 | 厨房床タイルを耐熱塗床:タフクリートMHに改修 |
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建築形態 | そば店 |
施工地域 | 埼玉県狭山市 |
工期 | 2日間 |
施主 | そば店店主様 |
お問合せの種類 | 弊社WEBサイトより |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | 厨房機器を移動しながら、2分割、2日間で施工しました。3日目に機器を正規の位置に戻して完了です。目地がなくなり、水たまり解消でスッキリしました。 |
担当者写真 |
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施工前の診断
厨房床タイルが剥離しているのがわかります。タイルの厚み分水や汚れが溜まり、雑菌が繁殖します。 |
剥離は側溝周りから始まることが多いです。 |
施工手順
手順①. 厨房機器を移動
手順②. 下地処理
【光コーティングの解説】タフクリートMHが剥離しないように、床のタイルに研磨・カッター入れをしている画像です。
手順③. 耐熱性塗床材施工
【光コーティングの解説】タフクリートMHを施工しているところです。耐熱温度が100℃ありますので、ゆでこぼししても大丈夫です。厨房の塗床剥離はほぼ耐熱性がないものを施工することが原因といえます。
手順④. 完成
【光コーティングの解説】完成しました。滑り止め機能もあります。
【光コーティングの解説】機器を移動して清掃します。