【東京都八王子市の電子機器工場(電子部品)コンクリート床に帯電防止塗床(床塗装):ケミコンダクトS-10】
1.エポキシ樹脂塗床を帯電防止に塗り替えました。
先日施工させて頂きました、ケミクリートEペースト工法を帯電防止機能を付与できないかとご相談があり、帯電防止塗床に塗り替えました。
エポキシ樹脂塗床(ケミクリートE)は導電性から言うと絶縁体ですので、電気は流しません。従って帯電します。
しかしながら、ケミクリートEの上には、現在の塗床を剥がすことなく帯電防止塗床で塗り替えることが可能です。
2.帯電防止塗床:ケミコンダクトS-10を使用。
材料は塗床業界のトップメーカーである、株式会社エービーシー商会が製造する、ケミコンダクトS-10を使用して改修しました。
厚膜型エポキシ樹脂の強度に帯電防止性能を持たせた高級塗床材です。
現在施工してあるケミクリートE(エポキシ樹脂)とケミコンダクトS-10(エポキシ樹脂)は同質の材料である為、互いに密着性が良好です。
従って塗り替えがスムースに出来ます。
3.帯電防止塗床とは?
実は、コンクリートの表面は衝撃や摩耗に弱いものです。そこで、損傷やホコリを防ぐ為に、塗床を施工するのですが、合成樹脂系塗床材は全て絶縁材料です。
絶縁材料の上を歩行すると帯電(静電気を溜めて)してしまいます。
そこで、塗床の持つ耐久性と帯電防止性能(静電防止性能)を併せ持つ塗床材が登場しました。
帯電防止塗床を施工し、適切なで電気抵抗値内にコントロールすることで、電子機器の誤作動や静電気による引火・爆発を未然に防ぐことが可能になります。
また、クリンルームにおいてはホコリが付着しにくくなるので、製薬会社の工場で採用されることも多くなっています。
4.帯電防止塗床の施工
帯電防止塗床材を施工する際は、一定水準以上の施工技術が必要です。帯電防止塗床には内容物に導電物質を含むため塗布量が薄いとブツブツに仕上がったりします。逆に多いと導電性能が出現しないこともあります。
施工時の配合・撹拌にも配慮すべきことが多いので、メーカーからは「管理商品」に位置付けられています。管理商品とは材料の売りっぱなしはしないということです。
そもそも、塗床材料は「半製品」の為、製品をよく理解した職人が施工することで初めて「完成品」となります。
塗装屋さん・左官屋さん・防水屋さんが施工して失敗することが多いのは、製品の理解がないのと、(塗床材が持つ性能を引き出す必要性)一般の塗装のように安易に考えて施工してしまうことによります。
このように、高機能塗床材は誰が施工するかによって仕上がり感だけでなく、性能も左右してしまう商品なのです。
弊社では職人の教育として製品の持つ性能や施工のポイントをよく理解させています。これは、私(代表)がメーカー出身だからかもしれませんが、施工する人が製品を理解することなしに良いものは作れないからです。
施工内容 | 既設塗床材を帯電防止塗床材に改修工事 |
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建築形態 | 電子機器(電子部品)工場 |
施工地域 | 東京都八王子市 |
工期 | 2日間 |
施主 | 電子機器工場オーナー様 |
お問合せの種類 | 弊社WEBサイトより(リピート) |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | 先日施工させて頂きました、塗床(ケミクリートE)を帯電防止にしたいとのご要望で、対応させて頂きました。 |
担当者写真 |
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施工前の診断
既設の塗床材の上なので、キチンと施工することで、密着は良好になることは確実です。 |
施工手順
手順①. 下地処理
手順②. 導電性のプライマー塗布
【光コーティングの解説】ケミコンダクトプライマーGを均一に塗ります。塗布量を管理して既定の量塗らないと静電気が流れないことがあります。
手順③. 帯電防止塗床上塗り
【光コーティングの解説】ケミコンダクトS-10の上塗り。上塗りも塗布量を管理します。プライマー同様、適当に塗ってしまうと静電気が流れなくなります。
【光コーティングの解説】塗床表面を研磨して、目荒らしをします。同時に、シリコン等の使用がなかったかなどを確認します。使用歴があると塗膜が仕上がった時にはじいて仕上がり不良になる可能性があるためです。