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【千葉県柏市の和菓子の伊勢屋様の工場床に床塗装(塗床)工事をさせて頂きました。】
1.床塗装(塗床)施工前の状況
工場床塗装には、コンクリート床にウレタン防水材が施工されていました。ウレタン防水は防水の目的でコンクリートに塗布されることはありますが、工場床には適しません。
柔らかすぎて、切れやすいという欠点をもっているためです。本来の目的は、コンクリートがひび割れても塗膜が切れないよう柔らかく、良く伸びてコンクリートの防水性を保ちます。
柔らかさだけを重視しているため、作業床としては強度不足で、すぐに切れて剥離します。特にこちらの塗膜は厚みも薄くぺらぺらでした。
厨房床は、往来も激しく、時には水でぬれたりもするために一度切れると水が廻りどんどんささくれるようにして凸凹になります。
伊勢屋様の工場もウレタン防水が切れたり、浮きが出て大きく膨らんでいました。
工場の床塗装(塗床)の知識がないと誤った材料を使用してしまうこともあります。
2.和菓子工場に適した床塗装(塗床)とは?
和菓子工場は、粉ものを材料に使用します。従って粉が床に落ちることが多いので、床塗装(塗床)はフラットな仕上がりがお勧めです。防滑タイプを使用すると目に粉が詰まって掃除のときに苦労する羽目となります。
パン屋さんでも同じことが言えて、防滑にしているパン屋さんはまずありません。
材質としては、新築時など時間がある場合は、エポキシ樹脂・改修で時間がない時には、MMA樹脂を使用。特に耐熱性が必要な個所は水性硬質ウレタン樹脂を床塗装に使用します。
どれも一長一短がありますので、専門業者に相談すると後で後悔することがなくなると思います。
お客様が長く気持ちよくご使用できるよう、材料の特性をしっかりお伝えしたうえでお選びいただき、さらには洗浄方法や洗剤の種類などもお伝えするように努めています。
施工内容 | 和菓子店の工場コンクリート床に床塗装(塗床)工事 |
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建築形態 | 和菓子店に付随した工場 |
施工地域 | 千葉県柏市 |
工期 | 定休日を利用した2日間 |
施主 | 和菓子店オーナー様 |
お問合せの種類 | 弊社WEBサイトよりお問い合わせ |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | 食品工場の床塗装(塗床)といっても、様々な種類と機能を持った材料があります。 光コーティングでは、お客様の使い勝手を学び、どうしたらお望みにかなうかをいつも考えて臨んでおります。 |
担当者写真 |
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施工前の診断
工場床塗装は、ウレタン防水材が使用されていました。ウレタン防水材は柔らかくて切れやすいので、工場床塗装(塗床)には使用できないはずなのですが、たまに使用されているのを見かけます。 |
コンクリートからはがれて大きく浮いた塗膜がみられます。ぷかぷか空気が入って歩きにくいです。 |
施工手順
手順①. 養生
手順②. ウレタン塗膜の剥がし(床塗装の剥がし)
【光コーティングの解説】専用の機械でウレタンの柔らかい塗膜を切り裂きながらコンクリートから剥がしていきます。
手順③. ウレタンをコンクリートから切り裂くように剥がしている様子の画像です。
【光コーティングの解説】切り裂きながら塗膜を完全に剥がします。
手順④. コンクリート研磨
【光コーティングの解説】ウレタン塗膜を剥がして出てきたコンクリートもよくダイヤモンドの刃で研磨します。
手順⑤. プライマー
【光コーティングの解説】塗床材で、最初に塗るのがプライマーと言います。接着材の役割を果たす下塗り材のことです。
手順⑥. 中塗り
【光コーティングの解説】中塗り材を床に流しているところです。この後金ゴテで均一に配ります。
手順⑦. 中塗り
【光コーティングの解説】金ゴテを使用して、均一の厚さになる様に丁寧に配りながら塗布していきます。
手順⑧. 上塗り
【光コーティングの解説】仕上げ塗りです。上塗りを塗ることですべすべな面になり、清掃性がさらに良くなります。また、耐酸性、耐薬品性もアップします。
【光コーティングの解説】施工エリア外と仕切りを作るために、ビニールを天井から垂らします。これを養生といいます。機械にホコリが付着したりするのを防止する工程です。