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【東京都内研究施設|塗床の不具合:白化現象】
1.塗床材の不具合
塗床材はその機能性に期待して塗布される。いわゆる機能材です。その多くが二液性であり、基剤と硬化剤とに分かれた材料を混合撹拌して用います。両者が化学反応を起こし常温で硬化するシステムです。
化学反応ゆえにいろいろな不具合が出ることがあります。塗床材の施工者は、現場現場の環境づくりをして塗床作業に当たっています。
それでも、時折環境条件がコントロールできないときに不具合(クレーム)が起こることがあります。
2.塗床材の不具合の一例
塗床材施工時の不具合発生の一例を挙げてみます。
【白化現象】
春先の春一番が吹いた日や、梅雨時に発生頻度が上がります。
エポキシ樹脂系塗床材を施工している最中に空気中の水分が多くなり、結露がおこると「白化現象」と呼ばれる不具合が起こることがあります。
塗床の施工が完了した翌日や翌々実であっても結露や降雨などで水分がエポキシ樹脂系塗床材の表面に触れた場合にツヤがなくなったり、写真のように白く変色します。
このような場合でも、エポキシ樹脂系塗床材の物性には異常がないとされますが、それでも見た目が悪いので塗替えや、補修を行うのが普通です。
でも、気を付けなければいけないことは環境を整えて湿度をコントロールできる状態で再施工しないと同じことの繰り返しでまた、白化することとなります。
なので、エアコンを稼働するとか換気装置を稼働させるなどの打ち合わせが必要になるかもしれません。
でも、エアコンなどを稼働させても夕方電源を切って帰ると夜間にまた結露して同じ結果を繰り返すのでご注意ください。
これほどまでに気を使って塗床材を施工する必要があるのです。
なので、塗床の施工は施工技術の前に環境整備という大事な仕事があることを知ってください。
環境を整える仕事は塗床施工の技術の中に含まれると言えますし、もっと言えば環境整備しないで施工するとどんなに優秀な職人でもクレームを引き起こしてしまうということです。
ですから、塗床材料の特性・塗床にとっての良い環境・塗床施工技術をすべて知った上で、その「原理原則」に基づいて施工を行うことが大切です。
他業種の職人さんが、見よう見まねで塗床を施工して良く失敗しているのはそのせいです。
塗床工事は特に奥が深いので専門工事店を起用した方がうまくいきます。塗床専門工事店でも、突発的に(春一番が吹くなど)環境をコントロールすることが出来ないときは確かにあります。
そのような時には、同じく失敗します。でも良い対応が望めることが多いでしょうし、(金銭的な事です)また、結露が予想される日には上塗りを翌日にするなどの提案がなされることで不具合発生を回避できるかもしれません。
塗床工事は専門の工事店や、わかる人が少ない隙間産業なので特にユーザー様はご注意ください。
※下の画像は変色が左側に集中している。左側に窓があり室温低下がおきて壁際に結露が生じて【白化現象】となった。
施工内容 | 東京都内の研究施設塗床改修工事 |
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建築形態 | 研究施設 |
施工地域 | 東京都内 |
工期 | 2日間 |
施主 | 研究施設 |
お問合せの種類 | 弊社WEBサイトより |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | 塗床材は高機能性を持った一種の塗料様の材料です。化学反応で硬化させるシステムなので施工環境にとっても影響されるんです。 専門業者に依頼して間違いのない施工をしてもらうことが肝心と考えます。 |
担当者写真 |
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