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【東京都足立区ガレージ|塗床:ケミクリートEPカラー】
1.お客様の抱えていた問題点とは?
- コンクリート床のひび割れ(クラック)が多数発生している。
- ビルトインガレージの床と犬走のコンクリートに段差を生じている。(沈下?)
- コンクリートの汚れが気になる
- 滑り止めを付けたい
- 犬走の奥の日当たりが悪い部分にコケが生えている
2.塗床で問題点を解消できるのか?
≪コンクリート床のひび割れ≫
コンクリート自体は、打設時に硬化する過程で体積が減るなどして収縮クラック(ひび割れ)が生じるのは普通の事です。
また、構造上のクラックも発生します。建物の構造上です。点検口があると放射上にクラックが出ます。
地盤により建物の不当沈下によりクラックが発生することもあります。
また、コンクリートが長期的に劣化してきてひび割れることもあります。
また、荷重でひび割れることもあります。
地震でひび割れることはよく知られていますよね、コンクリートは動いているのです。一日の気温の変化でもコンクリートは膨張収縮を繰り返しているのです。
これだけ要因があるのですからひび割れるのはあたり前です。
下記の画像はコンクリートの中にポツンと点検口がありコンクリートが動きたいのに異物があって動けないのでひび割れたものです。
これは柱等があってもこのようなクラックはよく発生します。
コンクリートのひび割れは、そこから水が侵入して鉄筋を腐食させるなどしますので、埋めた方がいいわけです。
その際に塗床を施工することは有効な手段です。塗床施工の過程でクラックをふさぐことが可能だからです。また、塗床材は耐酸性を持っていますし、防水性もあるので酸性雨の浸透を防ぎかつ、接触面ではコンクリートを中性化から保護します。
だから、塗床材はついつい素人の方は見た目に行きがち(80%くらいの人がそうです)ですが、美装性はおまけなのです。本当はコンクリートの保護が目的の「機能材」なのです。
美装性が目的であれば塗装、いわゆるペンキの方が美しく仕上がります。これはあくまでも見た目の話です。でも、見てくれはいいけれでもその上を歩行できないのです。
塗床材は歩行や車のタイヤの摺り切りに耐える、摩耗に強いなどの性能を付加する過程で添加されている添加材や構成物によりペンキのようなキレイさは出せないです。
それでも現代ではキレイになってきたものだと感じます。最初は接着剤のようなものに色を添加して塗ることから始まったと聞いています。
だから、ガレージの塗装を考えのお客様は、なんのために施工するかをよくご理解いただけるとありがたいです。視点を機能性にむけると、毎日酸性雨や車のオイルじみからコンクリートを守っているとか、コンクリートが中性化(アルカリ性のコンクリートが酸化する)に向かうのを遅らせているとかわかると
全然見る目が変わりますよね。
私は、いつも「お客様にとって何が最適か?」を予算のある中で思考し、お見積りを作成しています。予算がなくて実現できないこともあり、残念なときもありますが、いつも最適解をご提案し、予算に合わせて、欲しいだろう性能を切り捨てていきます。これは何かを買う際も一番いいものが買えるわけではないことだから普通のことと思いますが。
先程の見た目の美しさの件に戻りますが、見た目の美しさだけでお勧めする材料は外部には使用不可だったり、車の荷重はダメだったりします。また、工場で薬品を使用するエリアなどは耐薬品性の強い塗床材でコンクリートを保護しますが、性能の良い材料程見た目が美しく施工できなかったりします。
なので、塗床の仕上がりは期待しても良いのですが期待しすぎないことが肝心です。
加えて塗床材は化学反応で硬化する材料です。暑い時期、寒い時期、1日の寒暖の差、湿度は毎日変わる。このような条件でなるべく良く仕上がるように設計していますが、それでも環境が違えば、仕上がり方も変わります。化学の実験だったら、温度、湿度等を一定に実験することでしょう。
私たちも室内に塗床を施工する際は、空調を使用させてもらい環境を整えます。でも、外部はそれが出来ないのです。
加えて、寒い時期は良いのですが暖かい時期になると「ムシさん」が活躍します。塗床材のシンナー臭に集まってきます。
結構シビアな材料なのがわかると思います。なので、大手の塗料メーカーが参入できないのです。
毎日こんな環境で戦っています。でも、それでもコンクリートに塗床で付加価値を付ける仕事は楽しくて充実感があるので続けています。
でも、本当の真実をお客様に知って頂くことが必要と思ってブログやYouTubeで発信をしています。
3.まとめ
ガレージの塗床の施工で得られるメリットについてまとめたいと思います。おもなメリットは下記の通りです。
- コンクリートへオイルや汚れの浸透を防止する
- コンクリートのすり減りを防止する
- コンクリートのひび割れを補強・防止する
- コンクリートを酸性雨などからの劣化から守る
- 滑り止めを付ければスリップ防止になる
- コケが生えにくくなる(コンクリートのような胞子が取り付く穴がないから)、でも生えないかどうかはわからない。
- 美装性が得られる
このような性能を持つ塗床材はお客様のガレージに塗られた瞬間から上記のような性能を毎日・毎日発揮していくことになります。
どうか、時折洗浄したりしてかわいがっていただければと思います。
洗浄は、中性洗剤がお勧めです。デッキブラシでこすっても大丈夫です。
このような塗床材のすごい機能を理解したうえでご使用になるのとただのペンキとみなして使うのとでは、ありがたみとか幸福感がちがうのではないでしょうか?
参考動画をご覧ください。
施工内容 | 個人邸ガレージ(駐車場)(カーポート)コンクリート床塗装(塗床)工事 |
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建築形態 | 個人邸 |
施工地域 | 東京都足立区 |
工期 | 2日間 |
施主 | 個人邸のお客様 |
お問合せの種類 | 弊社WEBサイトより |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | 個人邸のガレージを施工する塗床屋さんは少ないかもしれません。半外部なので、風が吹けば葉っぱが飛んでくるし、冬以外はムシさんがいらっしゃるからかもしれませんね。 |
担当者写真 |
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施工前の診断
汚れとひび割れ(クラック)の発生がある |
クラックの拡大写真。結構太いクラック |
奥の方はコケも生えています |
車止め撤去のあと。接着剤が残っている |
施工手順
手順①. コンクリート床研磨
手順②. 車止め接着剤研磨
【光コーティングの解説】接着剤をダイヤカップで除去。後でエポキシパテで処理します
手順③. プライマー
【光コーティングの解説】下塗り材を塗布します。接着剤のような役割を果たし、コンクリートと塗床材を強固に接着させます。
手順④. ひび割れ(クラック)をパテ処理
【光コーティングの解説】エポキシ樹脂パテでクラックを埋めます。地震やその他でひび割れが動けば切れる可能性はあります。上の塗膜が硬いからです。かと言って、柔らかい塗床材は車の駐車に向かないので使えません
手順⑤. 床のキズをパテ処理全面
【光コーティングの解説】床の凸凹がかなりあり、コテを当てるのが大変だったそうです
手順⑥. ケミクリートEPカラー下塗りと防滑骨材散布
【光コーティングの解説】滑り止めを撒いた状態です
手順⑦. ケミクリートEPカラー上塗り
【光コーティングの解説】ビルトインガレージの場合はココで完了。
手順⑧. アクリルウレタントップコート塗布
【光コーティングの解説】日が当たるので、紫外線で変色しないように特別にトップコートを再度塗布します。
【光コーティングの解説】コンクリート表面をポリッシャーで研磨します。研磨せずにそのまま塗ると剥離することがありますので、注意が必要です。