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【ペンキと塗床材の違いがわかりますか?やみくもに塗ってはダメ】
1.「ペンキ」とは何か?
ペンキ=塗装材料です。ペンキには内装用・外装用があります。
内装は主に装飾用とに用いられ、外装は装飾用ともありますが、まず最初に求められるのは防水機能でしょう。降雨により(ここでは主に酸性雨)により木部はスカスカになり、鉄部は錆びます。
建物を雨風、紫外線などから守る。建物の劣化を遅れさせる目的で使用されるのがペンキ(塗装)だと言えます。
2.「塗床材」とは何か?
塗床材、わかりやすい言葉で言い換えれば、床塗装材と言えます。でも、床塗装材とあまり言いたくないのが私の気持ちです。
それは、○○塗装材というと=ペンキのイメージを思い浮かべる方がいらっしゃると思うからです。
塗床材の特徴を書きに挙げてみます。
- 耐摩耗性(歩行やフォークリフト・台車・自動車の通行ですり減りにくいこと。)
- 圧縮強度(重量物の荷重に凹まない強さ)
- 耐衝撃性(落下物による損傷につよいこと)
- 耐酸性(酸性の物質からコンクリートを守ること)
- 耐薬品性(薬品からコンクリートを守ること)
- 耐熱性(熱水に触れても剥がれないこと)
- 帯電防止性(静電気を流すこと)
- 耐水性(水で剥がれないこと)
- 耐オイル性(オイルで侵されにくいこと)
- 耐汚染性(汚れが除去しやすいこと)→コンクリートだと汚れが浸み込んで除去不能になります
塗床材は上記のような際立った機能性をもつフロアコーティング材と言えます。
ですので、ペンキには耐摩耗性もないし、耐衝撃性とか耐熱性とかはありませんし、考慮されていません。
似ていますが、機械的強度とか耐酸性、耐薬品性、帯電防止性などの車輪や・人の足での擦れ、衝撃、荷重、摩擦による帯電を防止するなど際立った性能を持つ材料を「塗床材」と呼びます。
3.まとめ
「塗床材」と「ペンキ」の違いは、自動車など重量物の走行に耐える強靭さをもつか?熱水がかかっても剥がれない強靭さをもつか?薬品にたいする強さを持つか?などの機械的強度や特殊機能をもつものと、一般的な塗装との違いです。
機能性が違うために、材料の塗布量=厚さや材料の価格に大きな開きがあります。
また施工方法もことなる方法で施工します。ペンキが刷毛塗りなのに対し、塗床は金鏝を使用します。
結局、「ペンキ」と「塗床」の両者は一見似て見えますが持っているポテンシャルとか機能性が全く違います。なので、塗床材の代用に似ているからと言ってペンキを買ってきて塗るとすぐに剥がれて困ることになるのです。
また、塗床材を使用するときにも注意が必要です。上記の性能全てを満たす材料はないからです。必要な性能をチョイスし、仕上がり状態(滑り止めのボツボツが要るか、フラットで清掃しやすい方が良いのかなど)を検討し、材質と工法を決定します。
ペンキと違い、すごく丈夫な塗床材のことがよくわかる動画です。
施工内容 | 工場のコンクリートに塗床施工 |
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建築形態 | 工場 |
施工地域 | 長野県 |
工期 | 3日間 |
施主 | 工場オーナー様 |
お問合せの種類 | 弊社WEBサイトより |
担当者 | 永井健司(ながいけんじ) |
担当者からのコメント | 工場にも機械工場・食品工場・製薬工場・電子機器工場・半導体工場など用途は様々。用途が様々ということは、塗床材の材質や工法もそれぞれの要求に合わせてカスタマイズすることが大切となります。 |
担当者写真 |
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施工前の診断
黄色い部分がペンキ。剥離しています。 |
このようにフィルム上に剥離している場合は、良くない兆候。コンクリートに全く付着していないことが予想されます。 |
施工手順
手順①. 下地処理
手順②. ケミクリートEプライマー塗布
【光コーティングの解説】プライマーとはコンクリートに最初に最初に塗布してコンクリートと密着させる材料です。大事な工程です。
手順③. ケミクリートE中塗り
【光コーティングの解説】中塗りは塗床の強度を確保する工程です。金ゴテで拡げて施工します。
手順④. ケミクリートE上塗り
【光コーティングの解説】ローラーバケで上塗り中です。上塗り塗布直後にまだ硬化しないうちに、滑り止め骨材を散布します。
手順⑤. 防滑骨材散布
【光コーティングの解説】ケミクリートEの下塗りが乾かないうちに、滑り止め骨材をまんべんなく散布します。
手順⑥. 上塗り
【光コーティングの解説】ケミクリートEの上塗りを均一にローラーバケで塗布します。
手順⑦. ライン引き
【光コーティングの解説】白線を引いて完了です
手順⑧. ライン完成
【光コーティングの解説】塗床工事が完成しました。滑り止めも付いて快適に作業できるようになります。
【光コーティングの解説】ペンキを全て機械で研削して除去・剥がしとります。されに付着をよくするためにコンクリートを良く研磨します。研磨でコンクリートに無数のキズを付けることで、塗床材が良く下地に浸み込み良好に密着します。