塗床の最重要ポイントとは?
工場や学校などの各種施設における塗床施工は、施設の状況を漏れなく把握し、施工プランに反映することが重要です。塗床の最重要ポイント「事前調査」と「下地処理」について、詳しくご説明します。
使い勝手に優れた床を長期間にわたって保つには、綿密な事前調査が必要不可欠です。温度環境、設備、通行量、扱う物品など、施設によって求められる床の機能はさまざま。1件1件ではっきりと異なるため、「この施設にはこの塗料・施工方法」と一概に判断できるものではありません。また、施設管理者の要望を満たした塗料や希望通りの塗料が必ずしもその床に適しているとは限らないのです。
光コーティングのミニコラム
「調査時と施工日の差」
某工場の事前調査に伺った際、現場のご担当の方が気を利かせてくださったのか、通常作業を中断して迎えていただきました。ですが施工日に伺ったところ、フォークリフトなどが頻繁に走っており、調査時のデータが適用できないというケースがありました。
塗床の事前調査には、実際の現場を知ることが何よりも重要です。床の状態、使用状況、実際の作業風景などをしっかりと確認してはじめて最適な塗料をご提案できるのです。通常と異なる状況を調査しても意味はありません。
塗床の施工においては下地処理が重要になります。こちらも現場調査に並び、床の品質を長期間にわたって保持するためには必要不可欠です。
施工履歴を踏まえた下地処理
床に行われてきた施工、使用されてきた塗料により、必要な下地処理が異なります。下地処理をおろそかにすると、たとえ表面が綺麗に仕上がっても、すぐに床の品質は低下してしまいます。
例えていうなら化粧と同じです。ファンデーションの前に化粧下地やコンシーラーなどをきちんと塗って仕上げておかないと、いくらファンデーションを塗り重ねても肌は美しく見えません。これと同じで、床も下地処理が十分でないと仕上げ剤がしっかりと乗らず、塗膜が剥がれやすくなってしまうのです。
ひび割れや亀裂はしっかり埋め、細部も丁寧にマスキングを行うことで、凹凸なく美しいラインの仕上がりになります。